大沢食堂

巣鴨の方にある、まさに食堂、って感じの店です。店構えとかメニューとか。
じゃあ何でわざわざそんなところまでいったのか。
どうもこの店、辛いカレーがあるということでかなり有名みたいなのです。一部の辛い物好きの中では、ですけど。
ということで、会社の物好き4人で挑戦してきました。
辛さは「並」「中辛」「大辛」「極辛」の4種類。僕は軟弱にも中辛を選択しました。いやまぁ最近は暴君ハバネロを食べているのでそれなりに大丈夫とはいえ、やっぱり無難そうなところからチャレンジするのが安全策というものじゃありませんか。
ちなみに同行者で、今回の言い出しっぺで、いつも色々とネタを提供してくれるN氏は極辛を、もう二人(その片方は陣来霧氏)は大辛を頼んでいました。彼らのその姿を見て、勇敢と無謀は紙一重だ、などという言葉を思い出していたのは秘密です(ぉぃ
さて、あまり大きくない店なのでまとまった席が空いておらず、僕とN氏は店の中程のテーブルに、もう二人はカウンターに座ったのですが、その二人、なにやらどんどん顔色が変わっていくのですよ。その視線は厨房へと釘付けの様子。僕の位置からは見えない厨房の様子がカウンターからはよく見えるようで、どうも厨房では想像を絶する状態になっている模様。
待つことしばし、まず最初に僕が頼んだ中辛が出てきました。
……見た目は実に普通の食堂のカレーです。市販のルーで作った家庭のカレー、といった感じの色です。人参や豚肉も、ちゃんと原型をとどめて入っています。ついで月桂樹の葉っぱも2枚ばかり入っているのはご愛敬。
意を決して口に運ぶと……む、辛い。辛いけど……辛い。うーむ、辛い。
いやその、あまりに辛すぎるものを食べると口の中が麻痺して味が分からなくなるけど、このカレーはそのぎりぎり直前くらいで辛いです。そして、美味しい。うまみが感じられます。言うなれば、日本風家庭のカレーをそのまま辛くパワーアップした、という、実に僕にとっては理想的な風味です。……嘘ですゴメンナサイ、やっぱり普段食べるにはもう少し辛くない方が美味しいかもしれないです。
そうしているうちに、他の人の分が届きました。大辛は……あまり見た目の違いがわからないけど、極辛はすごい。明らかに赤いのです。どれくらい赤いかっていうと、通常の3倍は間違いなく辛そうだ、と口走りそうになるくらい。
N氏がその赤いものを口に運び……「これは辛い」と呟いた後、無口になってしまいました。しかし額からは玉のような汗、目は潤み視線もうつろ。
その反応に興味が湧いてしまうのが僕の悪い癖です。少し貰うね〜、とスプーンの先に少しだけルーを貰い、食べてみました。
……味がしなくなった……麻痺したというのか、これだけで。
…………やばい。
……きたきたきたきたーっ!
辛い辛い辛い辛い!!
本当に少しだけだったのに、一撃でやられました。言ってみれば、「これはひどい*1「人類の敵ですっ」*2「天地を揺るがす強大なカレーじゃ」*3ってなもんです。
粘膜をやられたようで、それまでは辛いながらも普通に食べれていた中辛のカレーも、やたらと辛く感じるようになってしまいました。
やはり、極辛は伊達じゃない! ということでしょうか。
それでもN氏は気合いで完食していました。さすがだ……。明日会社を休んでも、名誉の休みと周りには言いふらしておきましょう(ぇー
そうそう、僕もちゃんと完食しました。自業自得とはいえ、極辛に手を出さなければもっと味わえたのではないか、と思うと少し心残りです。ちなみに中辛のカレーの他に餃子も頼んだのですが、これもまた具がしっかりと入っていて美味しい餃子でした。……後半はカレーの辛さでちゃんと味わえなかったけれど。今度くることがあれば、ちゃんと味わいたいですね。
大辛の二人も、顔を真っ赤に茹で上げながら無事に完食していました。で、陣来霧氏は、こちらで別視点からのレポートを書かれているので是非。


そうそう、このカレーで方向感覚がやられたらしく、帰る時一人JRに乗ろうと彷徨ったら見事に逆方向に歩いてました。いやー、食後のいい運動でした。雨も降ってくるし、まったくもー(涙)

*1:クソゲーとして有名な「大冒険」の一台詞

*2:辛いものが嫌いなとあるゲームキャラの台詞

*3:Chronicle 2ndの「雷神の系譜」の中の一節のパロ