伊豆高原ぶらり温泉一人旅―1日目

朝8時起床。旅行の最後の準備をする。携帯の電源ケーブルを詰めたりとか。前回、携帯の電池不足で行動できなかったことがあったので、今回は持っていくことに。
ゆっくり朝ご飯を食べ、メールチェックをした後パソコンの電源を落とす。宿泊先の情報についてはプリントアウト済みなので、問題はないはず。
というわけで、出発。新百合ヶ丘からロマンスカーで小田原に向かう。車内は8割くらい席が埋まっている。一つ後ろの車両が喫煙車なのか、時々タバコの臭いがする他はおおむね快適。乗る前に駅で見た情報では中央線が止まっている、ということだったが、とりあえず影響はないようで一安心である。
小田原着。乗り換えに使える時間は8分間。まぁ、買い物をしなければ余裕である。乗車券も購入済みだし。


小田原駅。なぜか改札の真上には巨大提灯が

普通の踊り子号
今回初めてグリーン車に乗ってみたが、なかなか快適。前の席との間に余裕があるし、足を置く場所があるのも良い。

グリーン車の内部。微妙に木目調で高級に
人が少ないののも想定の範囲内。ただ予想外だったのは、子供が泣いたり叫んだりしていたこと。グリーン車だから、お子さまとかいないと思ったのに……。残念。まぁしかたないので、イヤホンで耳を塞いでみる。聴く曲は島みやえい子のアルバムとか。

車窓から。小田原を出てすぐに、海がみえる

車窓から2。岩場が見えたから最大ズームで撮ってみた

車窓から3。伊東付近。伊東といったらハトヤ
予定通り、12時過ぎに伊豆高原駅着。

伊豆高原駅ホームにあったオブジェ
結構人がいる。が、これから帰る人のようだ。駅の外に出ても、駅に向かって歩いてくる人が多い。

伊豆高原駅やまもプラザ。駅直結のショッピングモール(小さいけど)

伊豆高原駅の駐車場。平日に比べたら車は入っている方

すっかり緑になった桜並木
そんな人波に逆らって目指すはかね光水産。前回も行ったジャンボエビフライ定食の店である。今回は何を食べようか、やっぱりジャンボエビフライか? それともまだ食べていないアジフライか、などなど考えながら店に着く。

かね光水産外観。他の食事どころに比べると、かなり小さい
店内にはすでに3組ほどの客がいる。12時開店で12時20分にしてこの客の入りだから、やっぱり有名店なのかもしれない。
さて、注文は、とメニューを見回すと、天ぷら定食2100円が目に入った。そういえば最近天ぷらを食べてないな、よし、これだ、と注文する。突然の方針変更は吉と出るか凶と出るか。

天ぷら定食2100円。ピンぼけでごめんなさい
……結論から言えば、凶だった。いや、決して悪い訳じゃない。不味いわけでもない。しかし、天ぷらが秋葉原のおに平くらい盛られていたら、とか、エビがもう少し太かったら、とか、カニカマじゃなくて本当の蟹だったら、とか、鯵の天ぷらじゃなくて白身魚だったら、とか、せめて税込みで2000円を切っていたら、とか、ご飯のおかわりをお願いしたら有料なのに説明されなかった(100円だけど)、とか色々思ってしまうところがあるわけですよ。
うむ、最終日にもう一度寄って、今度は安定確実なジャンボエビフライを食べるか、検討する必要がありそうですな。……あれ? そういえばここ、定休日は水曜日だっけ……? だめじゃん。
宿に向かう。一日目の宿は花吹雪。以前伊豆高原を散歩中に見かけて面白そうだと思っていたら、偶然一休.comに一部屋だけ空きがあるのを発見し、予約してみたのある。

一日目の宿、花吹雪の入り口。この中に建物が点在している
この宿は森の中の隠れ家、というコンセプトのようで、フロント、食事処の他いくつかの宿泊棟は木々に覆われた外の道を歩かないと行き来できないようになっている。雨が降ると辛い。番傘は常備されいるけれど。もちろん温泉に行くにも外の道を歩く必要がある。まぁ、2、3分ですが。

建物と建物の間は、こんな風に道があったり橋があったり

橋の上から。木々に囲まれている
温泉は基本的に貸し切り方式。全部で6つ、独立した風呂があり、行ってみて空いていたら、おもむろに鍵をかけて独占して使ってしまってかまわない、というすばらしいシステム(タオルは風呂場に置いてあり、その場で使い捨てに出来る。使い捨てというか、使用済みタオル入れに放り込む、というか)。

ここは風呂のみで一つの建物になっている。その入り口

風呂の脱衣所。タオルは積まれているので、部屋から持ってくる必要なし

森の中の温泉、といった風情。ガラス窓なのが惜しい

脱衣所に飲み物が用意されている風呂もある

また別の風呂場。ヒュレヒュレイセポとは、アイヌ語で「赤い赤いウサギ」の意
今回は泊まり客が多かったので、6つある貸し切り風呂のうち一つを男性共用、一つを女性共用で使う、ということにはなっていたが、そもそもこの宿に来る客は二人でしっぽりと家族風呂に入りたい、という人たちが多いようで、共用の風呂はほとんど使われていないようだった。……そういえば、中年の男と女が不作法にもこの共用の風呂に鍵をかけて使っていましたが。話声でまるわかりですよ、と。まったく大胆なのかバカなのか、あの世代の考えることはさっぱり分かりません。
さて、話を戻すと宿に着いたのは1時半頃。さすがにまだ部屋の準備が出来ていない、ということなので、散歩してくることにした。昼ご飯がどうも食べ過ぎ気味だったので、当初の予定「博物館の類の外観を撮影して回る」を取りやめ、「城ヶ崎自然観察路を歩いてみる」に変更。
この城ヶ崎自然観察路は、以前歩いたあげく体力不足を大いに痛感させられた道。確かにあの時は普段何もしていなかったから、そうなって当然だった。さて、今はどうか。

最初はこの橋立吊橋を目指す

この川沿いの道を海まで進む

川沿いに咲いていたので撮ってみた。

橋が架かっていたがこれは危険なような。滑りそうだし

小さな滝があった。滝の音は妙に心和む

そろそろ海が見えてきた

川の先は滝になっているらしい。見えないけど

一方、吊橋への道はこんな感じで未舗装に

やっと吊橋に。かなりしっかりした造り

人がすれ違える程度の幅しかない。中程でおばさま方が写真撮影中

吊橋からの風景。下は岩場。というか、この海岸付近は岩場が多い

岩場に降りれたので降りてみた。中央上部に見える鉄柱と鎖の奥に階段がある。途中まで

岩場からみた海岸線

こんなに岩だらけ

ますます歩きづらい路

景色はよい。まさに水平線

ここから帰ることに。ここ、とは、次の写真の現在位置の場所

宿は、城ヶ崎文化資料館のあたり。海岸沿いは先ほどのような未舗装路が続く
さすがに普段の散歩が効いたのか、特にへたばることもなく終了。少々足が痛いが、未舗装の道を歩いたのだ。これくらいは仕方ないだろう。
さて、この散歩にも当然DMC-TZ1を持って歩いたのだが、やはりよい。持ち運びの苦にならない大きさ、重さで(腰にポーチをつけて、そこに入れている)、10倍まで拡大でき、片手で撮っても手ぶれが起きることがほとんどない。使おう、と思ったときに、思ったように使えるということはよいことである。
こうして2時半を回った頃に宿に到着。チェックインの時にはまずラウンジに通され、ウェルカムドリンクとしてお茶とお菓子を振る舞われた。なかなか上品でいい感じである。

お茶とお菓子。お茶を注ぐ適切なタイミングを、砂時計で計る
案内された部屋は、この宿では数少ない洋室。

部屋の外の廊下。風情たっぷり

今日泊まる部屋の入り口

内装はこんな感じ
入った最初の印象は「うわっ、タバコ臭い!」である。……しかたなかろう、タバコが嫌いな人間の感度はそういうものである。この臭いは昨日今日という話ではなく、部屋自体に染み着いているものである。ある程度は覚悟していたものの、やはり残念である。
さて、実際の温泉自体だが、とても熱い。完全掛け流し、加温・加水一切なし、熱すぎる時には、自分で湯船に水を入れてください、と書かれているだけのことはある。また、とても冷めにくい感じだった。
というわけでこの日の行動パターンをガンビット化すると、上から「午後6時になったら夕飯」「体が冷めたら温泉」「ベッドでごろごろ」で説明できてしまうような状態だった。今日の目的は、「ひたすら温泉に入る」だったので、十分に果たしているといえる。
夕飯はレストランで会席料理の類。一品ずつ上品に盛られて運ばれてくる。

夕食時に飲んだ日本酒。変わった容器に入って出てきた

刺身。量が少ないのは食べかけだから……だと思う
味はそれなりにおいしい。……でも、何を食べたかよく思い出せないのはなぜだろう? 鹿肉のサイコロステーキがあったことは思い出せるが……というか付け合わせの新じゃがが、表面はぱりっと、中はしっとりとしていておいしかった。鹿肉自体は……うーん。(この文章を書いているのは、二日目の夕飯が終わった後) 多分、ビール1杯の他に、日本酒を1合飲みながらだったから忘れちゃったんです。多分。きっと。

夕飯後部屋に帰る途中に撮った。ベンチもこんな木製。
そんなこんなで、1日目は10時頃に就寝。早いのは、明日の起床予定時刻が4時45分だから。日の出と共に風呂にはいるのですよー。
そうそう、全然関係ないけど思い出した。夕食後テレビを見ていたら巨人の誰かが2打席満塁ホームランを打っていたような気がする。名前が思い出せないって事は、酷い酔い方だったんだよ。多分。
ああ、もう一つ思い出した。この宿、お子さま禁止なのでさぞかし落ち着いた夕食かと思ったら、子供が騒いでいてげんなりしたんだ
。どうやら、レストランだけ利用しに来た外部の客らしい。こういう片手落ちな設定は勘弁して欲しいなぁ。