伊豆高原ぶらり温泉一人旅―3日目
6時45分起床。くもり。
朝ご飯は7時から出来るというので、7時半からにしてもらい、7時から風呂に行った。やっぱり、空いている。
朝食は普通に和食。ごく普通においしい。
いい加減考えるのも飽きたので、9時半頃にチェックアウトしてしまう。荷物は、チェックアウト前に買ったおみやげともども、フロントに預けてしまい、手持ちは傘だけである。足のマメには、フロントでもらった絆創膏を貼っておく。
まずは、熱川の観光スポットに行くことにした。ホテル脇の急な坂を下り、駅を目指す。ずいぶんと急な坂だ。Ezナビウォークではここまでわからなかった。なるほど、こんなに近いのになぜ送迎バスがあるのか? と思っていたが、その疑問も氷解した。駅に出るが、実に閑散としている。ひなびた温泉地、という表現が実によく似合う。ひなびた温泉地、という表現が実によく似合う。これで晴れてさえいればよかったのだが。一応事前に仕入れた情報に基づき観光スポットを巡るが、とてもとても閑散としている。というより、表を出歩いている人が僕以外見あたらない。時間も時間だし仕方がないのかもしれないが。1時間ほど散策した後、今日のメインイベント、熱川バナナワニへ園と足を向けた。雨は依然と降っている。これでは他に客などいないだろう……と思っていたがこれが大違い。結構賑わっている。まぁ、バナナワニ園が熱川最大の施設だし、屋内の部分もあるようなので、雨天に人が集まるのはむしろ当たり前なのかもしれない。熱川バナナワニ園だが、その名の通りバナナとワニを温泉の熱を利用して育てている。その比率は2対1位。しかしそのほか熱帯植物などを育てている温室があり、それが7ぐらいの割合である。個人的には熱帯の草花の方が興味あるので、大歓迎である。
というわけで、園内をさまよってみた。結局2時間ほどさまよったが、感想をまとめると、ワニは動かなくて面白くない。バナナは青かった。熱帯植物は多種多様の草木が見れて面白い、と言ったところか。
ちなみに園内の歩き廻りで、今度は右足の薬指にマメが出来てしまった。ついでに左足の小指にも。歩く速度が遅くなるくらいには、痛い。
疲れたし昼食を食べることにする。実はバナナワニ園に着いたときから何を食べるか決めていたのだ。
バナナカレー。
食事後、おみやげを見繕う。バナナまんじゅうを会社の挑戦用アイテムとして購入し、ホテルに戻る。預けておいた荷物を受け取り、駅へ向かう。伊豆高原に戻るのだ。
1時半には伊豆熱川駅についた。乗る予定の電車は50分過ぎ。土産物屋を覗き時間を潰す。駅の待合い所にマッサージチェアーが置いてあるところが、いかにもという感じがして面白い。乗るのは普通の伊豆急。来るときに3時間近く(含む休息)かかった道も、電車なら10分しかかからない。
昼食がアレだったので、おやつをとることにする。目当て通り、駅弁売場でカツサンドを売っていたので購入。300円でこのボリューム・味はかなりお買い得だと思う。端から端までカツが入っているし。雨が降っていることだし、早速宿に移動する。
3日目の宿は伊豆高原アンダティバ・リゾート。もはやおなじみの宿である。おなじみと言っても5回くらいしか行ってないのだが、僕の顔を覚えていて「おかえりなさい」と声をかけてくれる人がいる。うれしいことだ。(なんで「おかえりなさい」なのかは、アンダティバのウェブサイトを参照のこと)
チェックインの手続きをとり、部屋の準備が出来るまでライブラリ時間を潰すことにした。ライブラリには漫画やハードカバーなどが置かれており、自由に読むことが出来る。今まで名前は聞いていたが読む機会がなかった蟲師を手に取ってみた。面白い。漠然と単語か抱いていたイメージ(物理的にグロい絵柄の漫画)とは全く違った。別の意味でグロい部分はあるが。雰囲気としては、夢使いや、東方シリーズの根幹の世界観の部分に似たものを感じる。肯定も否定もせずただそこに「或るもの」として人間ではないものと同居する部分、といったらよいのであろうか。アニメ化もされていたはずだが、見なかったことを口惜しく思う。
3巻の先頭のカラー部分を読んでいるところで、呼ばれる。気がつくともう3時である。浴衣代わりの作務衣を受け取り、部屋に入る。うむ、タバコ臭くない。今回は予約が最後の一部屋だったので禁煙室を取れなかったのだが、喫煙室でもここまで除臭されていれば十分である。
冷蔵庫の中に入っていた水(伊豆のおいしい水とラベルが貼られていた)で喉を潤して一息つくと、早速服を作務衣に着替え、温泉に向かう。貸し切り風呂を3時15分から予約しているのだ。これも標準料金に含まれている。今回は菖蒲湯と言うことで一寸楽しみにしていたが、正直なところ全く楽しめなかった。まず、脱衣所に以前のお茶風呂の名残か強烈にお茶の臭いが充満していたこと。次に、菖蒲は単に2本ほど湯に浮いているだけで、らしさが全く楽しめなかったこと。湯船からあふれる湯に乗って洗い場まで流されて行くし。一番残念だったのは、窓の外にある観賞用のミニ滝の設備に不具合があったのか、騒音が聞こえていたこと。排水口が詰まったようなゴボゴボという音が間断なく響き、うるさいことこの上ない。早々に撤退し、現状をフロントに伝えた。改善してくれると良いのだが。
夕飯は5時半からなのでまだ2時間も時間がある。持ってきたDVDを見ることも考えたが、やはり先ほどの続きが気になる。ライブラリに寄ると蟲師の3から7巻を手に、部屋に戻りベッドに転がった。ここのダブルルームのベッドは低反発素材を使っておりとても寝心地がよい。そのまま、蟲師の続きを読み始めた。結局2時間かけて読了。全編に渡って一話完結系の話が同じテンションで続いていくのは大したものである。ますますアニメが見たくなった。
5時半からレストランで夕食。部屋食ではないが、料理のスタイルとサービス内容からみると、こちらの方が適しているのは確かだ。
標準料金に含まれているフリードリンクを頼みつつ、料理を楽しむ。以前と変わらず、美味しい。どうも僕は酔うと写真を撮り損ねるようで、こちらの料理も途中が抜けていた。そういえば食事中、地震が起きた。どしんと下から突き上げられるような短い揺れだった……と思う。結構大きかった……ような気がする。酔ってたので正確な判断は不能。ただ携帯で震源地を確認したら伊豆地方の東の沖合だとか。まあ食事に影響がなかったことだけは間違いない。
夕食後……よく覚えていない。どう見ても飲み過ぎである。8時からの一人カラオケをほろ酔い気分でこなしたことは覚えているが。
そのあと、10時からの夜食タイムまで時間あると、ライブラリに向かったのが悪かった。そういえばちゃんと読んだことがないな、とはじめの一歩を読み始めてしまったのだ。気が着くと12時頃になっていた。もういいや、と半ばやけ気味に、置かれている全巻の読破をもくろむ。結果、間柴と、邪悪なカウンター使いが戦う、という前まで読了。時刻は4時半になろうとしていた。自分のバカさ加減に呆れつつ、就寝。ちなみに感想だが、まとめて読むと話のパターン化が見て取れて面白くない。週刊で読んでいる分には気にならなかったのだが。そういえば、一歩対伊達戦のところが何巻か抜けていた。もしかしてそこが一番面白かったのか?