時をかける少女

ネットで話題のこれを、この中の人に誘われて見てきました。

行ったのは明日閉館してしまうテアトル池袋。明日はなんと監督の舞台挨拶があるそうです。
それはともかく、感想。とても良くできた青春映画でした。
まず最初に思ったのは、主人公の真琴がとにかく良く動く。走る。跳ぶ。そして転がる。若いっていいなぁ、とかしみじみ思ってしまったり。
あと、元の話の主人公である芳山和子が、「魔女叔母さん」と呼ばれて登場するのですが、いや実に魔女でした。主人公への助言の与え方もそうですが、実際にはそんなはずはないのに、タイムリープした真琴の行動を全て見ていたかのような発言があったのは、いかにも、という感じでした。そういえば、この人だけ妙に絵が綺麗に感じたんですが、気のせいですかね……?
この話の根幹をなすタイムリープに関して、思春期特有の能力で片付けられるかと思っていたんですが、実は違った、というところが面白かったです。というか、一種のSFですかね。まぁ仕組みは何であれ、よかれと思って改変した過去が、思っても見ない別の問題を引き起こす、というのは時間を扱う物語では結構出てくるものですが、それを青春的な事象として見せてくれるのはむしろ新鮮で面白かったです。
あと、ネタバレに関わる部分で気になった点があったので、あげてみます。
功介が電車と事故を起こした直後に千昭がタイムリープで時間を戻して事故がなかったことにしていますが、なんで事故があったことを真琴は覚えていたんでしょう?
……と映画を見た直後は思ったんですが、実際にはこれ自体も変な話で、いくら千昭がタイムリープで自分の時間を戻しても、真琴から見れば功介が事故に遭っている、という事実は消えないんですよね。この作品のタイムリープとは、自分の存在する世界での、自分の存在する時間軸を変更する、という話ですから。
だから千昭は、真琴の時間軸に干渉して、真琴時間軸内で真琴の時間と自分の時間を戻したことになります。そう考えれば、一応真琴の記憶が残っていた説明にはなりますね。どうやってそんなことが出来たのか、は解りませんが。